ボラティリティ
GARCHモデルとは?株価ボラティリティの予測と読み方
GARCH(1,1)の完全な数式、条件付き分散、ボラティリティの持続性、レバレッジ効果を株価分析でどう読むか解説します。
GARCHボラティリティ株価条件付き分散レバレッジ効果
この分析で分かること
GARCHは、今日の分散が昨日のショックと昨日までの分散に依存すると考えるモデルです。変動の大きさが時間とともに変わる株価リターンを、一定分散のモデルより現実的に表現します。
分析方法
- 対数リターンを平均成分と予測誤差に分解します。
- 予測誤差の二乗と前日の条件付き分散から、翌日の条件付き分散を更新します。
- 尤度を最大化してω、α、βを推定します。
- 標準化残差に自己相関や裾の厚さが残っていないか診断します。
数式と変数
リターン方程式
μは平均リターン、σ_tは時点tで予測されるボラティリティ、z_tは標準化ショックです。
GARCH(1,1)分散方程式
ωは長期水準、αは直近ショックへの反応、βは分散の持続性です。
長期分散
定常条件を満たす場合の長期的な分散水準です。
用語の定義
- 条件付き分散
- その時点までに分かっている情報を条件にした、次のリターンの分散予測です。
- ショック
- 平均モデルでは説明できなかった予測誤差です。GARCHでは主にその二乗を使います。
- 持続性
- α+βで近似される、ボラティリティ上昇がどれほど長く残るかという性質です。
直感的な例
α=0.10、β=0.86ならα+β=0.96です。大きな値動きへの反応はあり、その影響はゆっくり減衰します。翌日の方向が分かるという意味ではなく、翌日の値幅が通常より大きい可能性を示します。
結果の読み方
- αが大きいほど、新しいショックにボラティリティが素早く反応します。
- βが大きいほど、高ボラ・低ボラの状態が長く続きます。
- α+βが1に近いとショックの影響が長く残り、1以上なら定常GARCHの解釈が崩れます。
投資への活用
- 予測ボラティリティに反比例してポジション量を調整する材料にします。
- VaR、損切り幅、オプション評価などの時変リスク入力に使います。
- 方向シグナルと分離し、『賭ける方向』ではなく『賭ける量』の管理に使います。
限界と注意点
- 標準GARCHは上昇と下落のショックを対称に扱います。非対称性にはGJR-GARCHなどが必要です。
- 急な構造変化やジャンプを通常のボラティリティ持続と誤認することがあります。
- 分布仮定を誤るとテイル確率とVaRを過小評価します。
実際の株価データで確認する
トヨタ自動車を例に、該当パネルを開きます。移動後に銘柄・期間・入力系列を変更できます。
GARCHモデルを実データで見る本ページは分析手法の理解を目的とした情報提供です。将来の価格や利益を保証するものではなく、 特定銘柄の売買を推奨するものではありません。