カレンダー分析

株価の曜日効果とは?月曜・金曜アノマリーの検証方法

曜日ごとの株価リターン差を、平均、標準誤差、多重検定、ブートストラップで検証する方法と、曜日アノマリーの注意点を解説します。

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この分析で分かること

曜日効果は、特定曜日の寄り付き・日中・翌朝までのリターンが他の曜日と異なるという仮説です。候補を総当たりすると偶然の勝者が生まれるため、未補正の平均だけでなく多重検定とサンプル外再現性が重要です。

分析方法

  1. 日足OHLCから、前日終値→当日始値、当日始値→終値など売買可能な区間リターンを作ります。
  2. 曜日と売買区間ごとに平均リターン、標準誤差、標本数を計算します。
  3. 同時に探索した全候補を検定族として、FDRやmaxTで多重検定を補正します。
  4. 期間分割やブートストラップで、特定年だけの結果ではないかを確認します。

数式と変数

曜日別平均リターン

rˉd=1ndt:Dt=drt\bar r_d=\frac{1}{n_d}\sum_{t:D_t=d}r_t

D_tは曜日、n_dは曜日dの観測数です。

平均のt統計量

td=rˉdsd/ndt_d=\frac{\bar r_d}{s_d/\sqrt{n_d}}

s_dは曜日dの標本標準偏差です。時系列依存が強い場合は単純な標準誤差では不足します。

複利リターン

R=j=1m(1+rj)1R=\prod_{j=1}^{m}(1+r_j)-1

採用した曜日の各取引リターンを複利でつないだ成績です。

用語の定義

アノマリー
単純な市場モデルでは説明しにくい、統計的に反復する価格パターンです。
多重検定
多数の候補を同時に試すほど、偶然有意になる候補が増える問題です。
FDR
採用した発見の中に含まれる偽発見の割合を制御する考え方です。

直感的な例

5曜日×複数の売買区間を比較し、金曜だけ平均が高く見えても、それは探索した候補の最大値にすぎない可能性があります。補正後p値、年別の符号、後半期間の再現性が揃って初めて検証候補になります。

結果の読み方

  • 平均リターンだけでなく、信頼区間、取引回数、最大ドローダウンを同時に見ます。
  • 補正前だけ有意な候補は、探索による偶然を強く疑います。
  • 日中と夜間を混ぜず、実際に約定可能な区間として解釈します。

投資への活用

  • 既に予定している売買の執行曜日を比較する補助材料にします。
  • 曜日単独ではなく、レジームや米国市場の前夜リターンとの条件付き効果を検証します。
  • 採用前にコスト、税、スリッページ、サンプル外期間を含めた戦略成績へ落とします。

限界と注意点

  • 祝日、制度変更、市場構造の変化で曜日ごとの標本構成が変わります。
  • 過去に広く知られたアノマリーは裁定され、時間とともに減衰し得ます。
  • 銘柄・曜日・区間を探索するほどデータスヌーピングが深刻になります。

実際の株価データで確認する

トヨタ自動車を例に、該当パネルを開きます。移動後に銘柄・期間・入力系列を変更できます。

曜日効果を実データで見る

本ページは分析手法の理解を目的とした情報提供です。将来の価格や利益を保証するものではなく、 特定銘柄の売買を推奨するものではありません。